リハビリテーション部の取り組み
自動車運転プログラム
自動車運転とは私たちにとって、地域生活を営む上で大事な移動手段でもあり、ドライブといった余暇活動でもあります。一方で社会的な責任も伴う活動であるため、病気や加齢が要因で、手足が思うように動かなかったり、注意力や判断力といった高次脳機能の低下が疑われる患者様の運転再開については、慎重な対応が求められます。
当院では机上で行う認知機能検査とともに、運転操作能力検査用シミュレーター:DS-7000Rを用いて、より実践場面に近い状況での運転能力評価を実施し、安心して運動再開が可能であるかどうか、医学的な立場から評価します。
医療機関外でのリハビリテーションの実施
(公共交通機関の利用、職場復帰や自宅生活再開に向けた練習)
退院後の社会復帰に向けた取り組みとして、入院中に公共交通機関の利用動作を確認しております。病院近隣のバス停まで歩行し、路線バスや電車を実際に利用して動作の確認や指導を実施します。
職場復帰を目指す患者様に関しては、職場を訪問して環境を確認したり、実際の環境で仕事の動作を練習したりする取り組みを行っております。また、自宅環境で家事動作を練習することもあります。
家屋訪問での動作練習、介護指導
退院前に、当院のスタッフが実際にご自宅へ訪問して、自宅内や周辺の環境を確認します。そして、患者様が日常の動作を行ったり、家事をしたりできるように、動作方法の確認やご家族へ介助指導を行っております。必要な場合には、「手すりをつける」「段差を解消する」といった住宅改修に関する助言や、福祉用具の導入の提案などを行います。
患者様本人やご家族、当院のスタッフはもちろん、退院後に関わるサービス提供事業者の皆様にも参加していただき、患者様が安心してご自宅で生活できるように様々な専門職がサポートします。
茨城県重症心身障がい児(者)のための在宅支援研修
地域で生活されている重症児(者)の医療的ケアの質の向上の目的で、専門職を対象に、障害や医療的ケアのある子どもの在宅ケアについての知識を深めるための研修会を実施しております。2019年度は、座学での研修のほか、ポジショニングや呼吸リハビリテーションは、実技演習形式で行いました。
特別支援学校訪問
教育と医療の連携を図る一環で「セラピストの学校訪問支援事業」が行われています。年数回、特別支援学校を訪問し、個別相談を通して、学校の先生方が担当する生徒さんの状態の把握、指導内容への助言などを行います。