リハビリテーション部の取り組み

補装具外来:ブレースクリニック

 医師、理学療法士、義肢装具士の三者が連携してブレースクリニックを展開し、患者様に最適な補装具を処方できる体制を整えております。また、歩行の評価、採型、仮合わせ、納品、調整や装具についてのお悩み相談も行っております。
脳卒中後遺症としての運動麻痺をお持ちの方に、『下肢装具』を早期から積極的に使用することにより機能回復促進を図り、筋力・心肺機能低下を予防して早期の日常生活動作の向上、社会復帰を図っています。
 姿勢の保持が困難なお子さんについては、成長期に問題となりやすい側弯に対して、動的体幹装具『プレーリー君』を使用することで側弯の急激な進行の予防を図っています。また筋肉の発達が未熟で、歩きにくさがあるお子さんなどでは、お子さんの活動性や発達段階をみながら下肢装具を作製し、歩きやすさの改善や変形予防を図っています。足部が変形している場合などは、足に合った足底板(インソール)を使用することで、疲れや躓きなどが改善できる場合もあります。
 また、上肢や下肢など四肢の切断後の、義手や義足などの作製を行っております。義手や義足を有効に使用するためには、リハビリテーションが必要不可欠であるので、義肢の作製からリハビリテーションまで一貫して行うことが可能です。

車椅子外来:チェアクリニック

 補装具のうち、車椅子や座位保持装置などの作製について、姿勢評価、製品試乗、採型、仮合わせ、納品、チェックなどを行いながら、仕様検討から完成までの一連の作業を行っております。
 患者様の身体機能を医師のみではなく、補装具作製業者による評価、並びに患者様やそのご家族のご意向を作業療法士がコーディネートし、患者様に適切な製品の提供を行っております。

ボツリヌス毒素療法とリハビリテーションの併用による介入

 当院では、脳卒中の後遺症として手足のこわばりの症状がある方に、ボトックス®注射とリハビリテーションを組み合わせて実施しております。ボトックス®注射実施後はストレッチや上下肢の機能練習、歩行練習などを行います。必要に応じて低周波刺激装置を使用したり、上下肢の補装具の見直し等も行います。

嚥下造影・嚥下内視鏡検査

 嚥下障害とは、病気やケガ、加齢などによる口やのどの機能の衰えにより、食べ物を飲み込むことが難しくなる状態をいいます。当院では、患者様の状態に応じて、X線を使った「嚥下造影検査」や、内視鏡カメラでのどを内側から見る「嚥下内視鏡検査」といった専門性の高い嚥下機能検査を行います。検査終了後、患者様の担当医師・看護師(摂食嚥下障害看護認定看護師)・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・管理栄養士などが参加し、検査結果をもとにカンファレンスを行います。嚥下障害に対する治療方針を共有し、チームで患者様のリハビリテーションに取り組んでいます。