リハビリテーション部の取り組み

栄養状態に基づいたリハビリテーションの提供

 当院では、回復期リハビリテーション病棟を中心に栄養評価や身体機能評価を行い、医師や看護師、管理栄養士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などが連携することで、より質の高いリハビリテーションを提供できるよう努めています。

◆栄養状態に基づいたリハビリテーションの重要性

 入院中の高齢の方は、低栄養やサルコペニアであることが多いと知られています。また、栄養が十分でない状態で強度の高い運動療法を行うことは、かえって逆効果となる可能性があると報告されています。そのため、リハビリテーションを行う上で、栄養状態を把握することは重要だと考えられています。

◆サルコペニアとは

 筋肉量が減少し、筋力や身体機能が低下している状態のことを言います。下図のように骨格筋量の低下と筋力低下(握力)もしくは身体機能の低下(歩行速度)により診断されます。

栄養状態に基づいたリハビリテーションへの取り組み

◆リハビリテーションにて行う栄養・身体機能評価

リハビリテーションにて行う栄養・身体機能評価

 当院では、体重や下腿周径、歩行速度、握力計測に加え、体組成計:InBody®を用いて骨格筋量や脂肪量を計測することで、低栄養やサルコペニアの状態を正確に把握したうえでリハビリテーションを行っております。

◆栄養状態に基づいたリハビリテーションの提供

 回復期リハビリテーション病棟を中心に栄養評価や身体機能評価を行い、医師や看護師、管理栄養士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などが連携することで、より質の高いリハビリテーションを提供できるよう努めています。近年、「適切な栄養を提供すること」と「栄養状態に基づいたリハビリテーションを提供すること」で、日常生活動作能力の改善や生活の質の向上につながることが分かってきました。「栄養」と「リハビリテーション」は偏りがあっては効果を発揮しきれない、切っても切れない関係です。「栄養」と「リハビリテーション」のバランスがとれるよう、チーム全体で連携を図り、患者様の退院を支援しています。