臨床研究のお知らせ
障がい者スポーツにおける関節障害の調査
1.研究の対象
障がい者スポーツ選手、スポーツを行わない障がい者を対象とする。 対象数は、障がい者スポーツ選手30名程度、スポーツを行わない障がい者30名程度、健常者30名程度で、年齢・性別は問わない。
2.研究目的・方法
目的:
2020年東京パラリンピックの開催決定以降、障がい者スポーツの注目が高まり、競技力向上が求められるようになった。これは同時に練習量の増加と競技特性から、2次障害の増加につながる可能性が高い。特に車椅子スポーツでは上肢関節障害、切断者においては下肢関節障害出現頻度の増加が危惧される。2次障害は、障がい者にとって日常生活にも大きな影響を及ぼす。また、現在は、関節症状は無くても、画像評価ではすでに関節障害をきたしている可能性も考えられる。画像評価方法において、MRI は現段階の医療画像で最も客観的かつ詳細な情報が得られ、かつ最も鋭敏であり、潜在的な関節障害を発見できる。障がい者スポーツ選手の2次障害の予防によって選手寿命を延伸し、競技力向上を図るためには、障害の実態調査とそのメカニズムを明らかにする必要がある。
本研究の目的は、障がい者スポーツにおける2次障害の調査のためにMRIを用いた画像評価を行い、そのメカニズム解明のために動作解析を施行し、障害発生機序を考察することにある。
本研究により、2次障害の実態が明らかとなり、その障害発生機序を考察することができるため、練習メニューの開発、ルールの改正、サポーターなどの用具の考案も提案でき、障がい者スポーツにおける競技力向上と2次障害予防の両立に貢献できる。
方法:
(1)動作解析
歩行解析装置(Vicon)を用いた動作解析評価は、赤外線カメラによる動作解析装置と2枚の床反力計を利用し、研究協力者にスパッツを着用してもらい身体に赤外線反射マーカーを貼り、基本動作(車椅子駆動・シュート・歩行・杖歩行等)を3回程度行う。
(2)MRI検査
上下肢の関節(肩・肘・手関節・股関節・膝・足関節)のMRIを実施する。
期間:2018年 8月 1日~2023年 3月 31日
3.研究に用いる試料・情報の種類
年齢、性別、身長、体重、疾患、血液データ、画像データ等の基本情報、動作解析の結果、MRI画像。
4.外部への試料・情報の提供
共同研究機関へのデータの提供は、特定の関係者以外がアクセスできない状態で行います。対応表は、当センターの研究責任者が保管・管理します。
5.研究組織
共同研究機関 | |||
筑波大学放射線科 | 講師 | 医師 | 岡本嘉一(研究責任者) |
筑波大学リハビリテーション科 | 講師 | 医師 | 清水如代(研究責任者) |
6.お問い合わせ先
本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。
照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
茨城県立医療大学医科学センター教授 六崎裕高 (研究責任者)
連絡先:029-888-9200 学内電話(6556)
研究責任者:
茨城県立医療大学医科学センター教授 六崎裕高 (研究責任者)
連絡先:029-888-9200 学内電話(6556)