臨床研究のお知らせ
当院下肢装具作製患者における退院後の装具使用状況及び満足度調査に関する研究
1.研究の対象
2015年4月1日から2022年3月31日の期間に当院回復期リハビリテーション病棟に入院し当院にて装具作製を行った患者様。
2.研究目的・方法
退院後の装具利用は移動時や生活場面において重要です。しかし,当院で装具を作製した患者様の退院後の装具使用状況や装具満足度についてはフォローアップができておらず,明らかになっていません。そこで,今回,以前当院に入院中に下肢装具を作製した患者様を対象に退院後の下肢装具使用状況と装具使用満足度について調査することといたしました。回答した内容に関して詳細な調査をするために同意が得られた場合には,下記に記載した質問項目について詳細な調査をするため,電話調査をさせて頂きます。また,当院の電子カルテ内の情報を利用し、以下の3のようなデータや情報を用いた調査研究を行いたいと思っております。
この研究を通して,患者様に退院後も適切に装具を使用して頂くために,適切なフォローアップ方法を構築することに繋げていきたいと考えています。
3.研究に用いるデータ・情報の種類
【カルテデータ】
基本情報:年齢、性別、疾患名・発症日(受傷日)、既往歴、併存疾患名等
- 日常生活動作能力:(FIM)
- 移動様式及び移動能力等:
歩行評価10m歩行時間・Timed up & Go Test・2分間歩行・6分間歩行),FAC - バランス能力等:Berg Balance Scale(バランスのテスト)
- 心身機能等:Fugl-Meyerスコア(脳卒中の機能障害評価)
- 電話調査に関する同意が得られた場合:電話番号
【質問紙調査】
カルテデータの利用の意思表示の期限後に,対象の患者様に質問紙を送付させて頂きます。質問紙は下記に記載した内容です。
〈下肢装具調査票〉
- 基本情報(記入者,年齢,性別,退院後のリハビリの有無)
- 家族背景に関する情報(同居家族人数,同居している家族世代)
- 転倒に関する情報(退院後の転倒経験,転倒状況)
- 移動手段に関する情報(屋内・屋外移動手段)
- 装具使用状況に関する情報(装具使用状況,装具に関する知識,支援状況)
〈福祉用具満足評価票〉
- 下肢装具の満足度について(大きさや安全性等)
- 下肢装具に関連するサービスについて(取得手続き,修理,アフターサービス等)
【電話調査】
質問紙を郵送していただいた患者様の中で,電話調査に同意を頂いた方には,下記の内容に関してご連絡させていただきます。所要時間は10分程度です。
- 転倒に関する情報:
転倒があった場合,転倒による障害の程度について。転倒時に装具使用の有無。 - 移動手段に関する情報:
夜間の屋内移動手段,退院時から調査時点での移動手段の変化について。
屋外歩行時の歩行距離・屋外歩行実施頻度について。 - 装具に関する情報:
夜間の装具利用状況について。 - 全体
下肢装具調査票及び福祉用具満足度調査票に関して不明な点がなかったか。
下肢装具に関して困っている点について。
4.個人情報の取り扱いについて
研究の紙媒体データに関しては,個人が特定できないように匿名化し,研究責任者または分担者が鍵のかかる管理庫に施錠して保管します。デジタルデータも紙媒体と同様,匿名化して保存します。研究成果が学術目的のために公表されることがありますが,その場合もあなたのお名前など個人的情報の秘密は厳重に守られ,第三者にはわからないように配慮されます.データの公表についてもあなたの同意が必要ですが,「承諾書」に患者様及び家族が署名することによって,あなたの同意が得られたことになります。
5.研修参加について
対象となった方の研究参加は自由意思に基づきます。研究への参加を拒否された場合でも患者様に不利益は生じません。対象となることを希望されない場合は2022年6月 30日までに下記連絡先までお申し出ください。
6.お問い合わせ先
本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。 ご希望があれば、個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが可能です。ご希望の場合は,下記までご連絡ください。
また、データ・情報が当該研究に用いられることについて患者様もしくは患者様の代理の方にご了承いただけない場合には研究対象には致しませんので、お手数ではございますが、下記の連絡先までお申し出ください。ご了承を頂けなかった場合でも患者様には一切の不利益が生じることはありません。
茨城県立医療大学付属病院
リハビリテーション部 理学療法科
研究責任者 矢吹 惇
住所 〒300-0331 茨城県稲敷郡阿見町阿見4733
Tel 029-888-9200(代表)