茨城県地域リハビリテーション支援センター長からのご挨拶

 

茨城県地域リハビリテーション支援センター長
茨城県立医療大学付属病院長
中島 光太郎

 地域リハビリテーションとは、障がいのある子どもや成人・高齢者とそのご家族が住み慣れたところで、一生安全に、その人らしくいきいきした生活を送れるよう、医療や保健、福祉、介護、および、その方々を取巻く地域の方々などあらゆる人々や機関・組織がリハビリテーションの立場から協力し合っておこなう活動のすべてを示す言葉です。
  茨城県は「地域リハビリテーション普及促進協議会」を設置し、地域リハビリテーションの普及・充実に20年近く前から熱心に努め、その中で茨城県立医療大学付属病院は「地域リハビリテーション支援センター」として 指定されました。そして、「地域リハビリテーション広域支援センター」、「地域リハ・ステーション」、「訪問リハビリテーション・ステーション」や「地域リハビリテーション研修推進支援センター」などが組織化され、それらをはじめ多くの機関・組織と協力しながら、県内の地域リハビリテーション医療体制の普及・充実に努めてまいりました。リハビリテーション関連専門職の育成や資質の向上、リハビリテーション分野における臨床研究の推進などの活動を通じて、リハビリテーション関連の専門職が次第に増加し、様々な関連組織が活発に活 動し、その成果を地域へ還元してきております。また、リハビリテーション関連分野の学会や研究会など活発な学術活動も行われています。
 しかしながら、茨城県は全国的にはまだまだ不十分な分野も少なくなく、県内の地域格差も大きな問題です。また、地域包括ケアシステムは前述した地域リハビリテーションの考え方と同様の理念を有し、その構築に寄与していくことも重要な課題です。今後とも地域リハビリテーション支援センターでは県内の皆さんが等しく高品質なリハビリテーション医療が受けられるような体制作りに努め、行政や現場の保健・医療・福祉 ・介護に携わるすべての方々と協力し、県民の皆さんの健康の回復・維持・増進に邁進していきたいと考えていますので、今後も御協力を宜しくお願い致します。